騰落レシオとは?「絶好の売り場・買い場」が分かる最強の指標

カブエ
指標って、ややこしくて何だかよく分かんなーい!
もっと分かりやすい方法ってないのかなぁ…

かぶらば先生
確かに、どの指標が効果的なのかよく分からなくなってきますよね。
でも数ある指標の中でも、"絶好の売り場・買い場"が分かる最強の指標があるんですよ。

これまでにいくつかの指標を紹介したのですが…

実は私がすすめるものは、あの中にはありません。

私がすすめるのは、「騰落レシオ」という、ちょっぴりマイナーな指標です。

でも、"絶好の売り場・買い場"が分かる最強の指標なんですよ。

「ねぇ…教えて…早くぅ♡」って思うでしょ?

そこで今回は『騰落レシオとは?「絶好の売り場・買い場」が分かる最強の指標』と題して、騰落レシオとはどんな指標なのか?これを使うと何が分かるのか?を説明していきましょう。

歓喜の声や悲鳴をとらえる事ができる「騰落レシオ」

「騰落レシオ」を説明する前に、以前紹介した「歓喜の声と悲鳴」の話を思い出してもらいましょう。

※「歓喜の声と悲鳴」については、以下の記事で紹介しています。

 

相場全体が上昇トレンドになり、投資家の多くが「歓喜の声」を上げるところが、絶好の売り場であり、投資家の多くが「悲鳴」を上げるところが、絶好の買い場でしたよね。

歓喜の声は株価の天井に近くなるほど、悲鳴は底に近いほど大きくなります。

でも、もし歓喜の声や悲鳴が聞こえたら、または聞く事ができたなら、どうでしょう。

悲鳴が聞こえたところで株を買い、歓喜の声が聞こえたところで売る。

こういったトレードができるワケなんですね。

「もう…声なんて聞こえるワケないじゃない」と思うでしょう?

確かに、実際には聞こえません。

でも、「騰落レシオ」を使う事で、これらの声をとらえる事ができるんです。

つまり、騰落レシオを使えば、絶好の売りや買いのタイミングが分かるんですね。

騰落レシオとは?

では、騰落レシオについて、詳しく説明しましょう。

騰落レシオとは何なのか?

どんな指標なのか?

かぶらば先生
騰落レシオとは、「底値圏」と「高値圏」を指数でとらえるものです。
底値圏は悲鳴が聞こえるところ、高値圏は歓喜の声がきこえるところ、というワケなんですね。

「指数70以下は底値圏、140以上は高値圏」と判断せよ!

騰落レシオの指数が、70%以下なら底値圏、140%以上なら高値圏と判断する。

これはとても大事な数字なので、必ず覚えてほしい内容ですね。

この指数の算出方法は、以下の通りです。

騰落レシオの算出方法
株価上昇銘柄数の合計÷株価下落銘柄数の合計×100=騰落レシオ(%)
見ての通り、数式は単純です。
値上がりした銘柄の数と値下がりした銘柄の数が分かれば、すぐに算出できますね。
たとえば、東証一部の騰落レシオを算出するのなら、大引け後(取引終了後)にその日の値上がり銘柄と値下がり銘柄の数を調べます。
あとは、値上がり銘柄を値下がり銘柄で割り、出てきた数字に100をかければ、騰落レシオが出てくる。
仮に、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が同じだったなら、騰落レシオは100%になる。
これらの事からも分かるように、騰落レシオは市場における、値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率(割合)をとらえるものなんですね。
ただし、このままでは使えないので、もうひと工夫、必要になります。

騰落レシオは数日間の平均値を使う

通常、騰落レシオは数日間の平均値を使います。

たとえば、5日間の平均値とか、25日間の平均値にして使うんですね。

その理由はこうだ。

たとえば、ある日の騰落レシオが70%だったとする。

その1日だけで、底値圏だと判断できるでしょうか?

たった1日だけでは、「圏」とは言い切れません。

ある一定期間で、低い数値の日が多い状態になって、または、低い数値が続いてはじめて、底値に「圏」がつく。

少しややこしい話なので、「やだっ…ちょっと、どういう事なの?」と思うかもしれませんね。

要は「平均値をつかう」とだけ、覚えておいてもいいでしょう。

平均値を使う理由

私は25日の平均値を使っています。

理由は色々あるのですが、その1つは、数値を調べやすいという事です。

25日の平均線(平均値をつないで、線にしたもの)を掲載している業界紙やチャート誌があるからなんですね。

数式は簡単なんですが、これを毎日計算するとなると、意外と面倒くさい。

まぁ儲けるためには面倒でもやらないといけませんが、時間には限りがあるので、できれば効率よくやりたいもの。

計算しないでも数値を知りたいという事なんです。

取引日の夕刻に発売される業界紙や、株式新聞には、騰落レシオの25日平均値が載っている。

また、週間のチャートブックには騰落レシオの25日移動平均線がグラフで載っている。

しかもインターネットでも確認ができる。

データを取りやすいんですね。

騰落レシオで「株価の底と天井」を読む

「もう…騰落レシオで、本当に底値圏や高値圏が分かるの?」と思った人もいるハズ。

そこで、騰落レシオの「力」と「効果」を見てみましょう。

2021年4月22日から2022年4月22日、東証プライムにおいて、東証レシオが70%を割ったところは大きく分けて12月初旬。

12月初旬で東証レシオが最も低かった日は2日の69.23%。

この日の位置を日経平均比較チャートで見てみると以下の様になる。

2021年4月22日~2022年4月22日の日経平均比較チャート

※騰落レシオ 日経平均比較チャートより
この青い丸で囲んだところが、騰落レシオ69.23%の12月2日です。
全体的に見ると底っぽいところはあるんですが、騰落レシオ70%以下なのがこの日で、最も悲鳴が大きくなった日になる。
騰落レシオが70%を割ったら底値圏という事が分かったと思います。
次は、高値圏についても検証してみましょう。
同じ期間で、騰落レシオが140%を超えたのは、大きく分けて9月上旬と下旬に5回ある。
この5回に分けた時期の最高値が出た日は、9月13日の144.37%、14日の149.06%、24日の141.50%、27日の146.35%、28日の150.44%です。
これらを上記の日経平均比較チャートで見ると、赤い丸で囲んだところが、それぞれの日足になる。
何日かは前後の天井とは若干のズレがあり、全てがピッタリと天井を当てたワケではないんですが、5日間とも「高値圏」である事には間違いない。
歓喜の声が聞こえていたところです。
日経平均の日足の動きと騰落レシオ25日平均線のグラフは、ほぼ同じ動きをしている。
つまり、相場の動きをほぼ正確にとらえている事になる。
このように、騰落レシオで「株価の底と天井」が本当に読めるというワケなんですね。

かぶらば先生
ちなみに、セオリーでは130%以上で高値圏と判断するのですが、天井では140%以上の時と考えた方が確実ですよ。

まとめ

さて、そこで今回は『騰落レシオとは?「絶好の売り場・買い場」が分かる最強の指標』と題して、騰落レシオとはどんな指標なのか?これを使うと何が分かるのか?を説明していきましょう。
この記事をまとめると以下の通り。
騰落レシオは、絶好の売り場(高値圏)と買い場(底値圏)が分かる指標
指数70%以下は底値圏、140%以上は高値圏と判断する
騰落レシオは市場における、値上がり銘柄と値下がり銘柄の比率をとらえるもの
騰落レシオはデータを取り訳すするために25日間の平均値を使う
騰落レシオは日経平均比較チャートを使って、「株価の底と天井」を読む事ができる
騰落レシオは、いくつかある指数の中でも"絶好の売場(高値圏)・買い場(底値圏)"が分かる最強の指標です。
指標としては少しマイナーかもしれませんが、歓喜の声や悲鳴をとらえる事ができれば、もうこっちのもの。
この記事で説明した内容をうまく活用して、絶好の売場・買い場のタイミングを見つけ出して下さいね。

カブエ
騰落レシオで「底値圏」と「高値圏」さえ分かっちゃえば、もう勝ったも同然だねっ♪
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