カブエ
為替って何?
株とどう違うんだろう?
…と言っても、為替が変動したって私にはあまり関係ないよね。
株とどう違うんだろう?
…と言っても、為替が変動したって私にはあまり関係ないよね。
かぶらば先生
そんな事はありません!
為替が変動すると私たちの生活にも影響が出てしまうんですよ!
為替が変動すると私たちの生活にも影響が出てしまうんですよ!
よくニュースで「今日の為替相場は…」という言葉を耳にしますよね。
あなたは、あのニュースキャスターの言う事をしっかりと聞いていますか?
「私には別に関係ないわ、ウフフ♪」なんて思いながら、他の番組にチャンネルを変えたりしていませんか?
実は、為替が変動すると私たちの生活にも影響が出てしまうかもしれないんですよ。
そのためにも為替についてある程度は知っておく必要があります。
そこで今回は『私たちの生活にも影響が!為替の内容や株式との違い&関係性を解説』と題して、為替が与える影響や株との違いなどを紹介していきましょう。
為替とは何か?
為替とは、一般的にどのような事を意味する言葉なのでしょうか。
まずは為替の種類や為替レートなど、為替の基本について理解していきましょう。
為替は現金を使わずに支払う事
かぶらば先生
為替とは、為替手形や小切手・郵便為替・銀行振込など、現金以外の方法で金銭を決済する方法の総称です。
『為替(かわせ)』の本当の意味は、現金をやり取りせずに支払いを行う事です。
例えば、銀行振り込みやキャッシュレス決済なども現金の移動がないので、為替の一種になりますね。
この為替の歴史は意外と深く、江戸時代に両替商が発行していた「為替手形」が、為替の起源だとされています。
この時代は、遠距離間の取引で現金を輸送すると、その道中で盗賊などに襲われる危険性があったので、現金ではなく為替手形でやり取りしていたんですね。
この風習が現在でも残っており、外国との間で支払いが行われる時でも一般的に現金のやり取りは行われません。
どちらの通貨で決済するかを決めてから、為替による取引が行われる事になるワケですね。
為替の種類
為替の種類には、以下の2つがあります。
為替の種類
・ 内国為替:国内で為替取引
・ 外国為替:海外と為替取引
・ 外国為替:海外と為替取引
国内で現金をやり取りせずに資金の受け渡しを行うのが内国為替で、通貨の交換を伴う外国間の為替取引が外国為替です。
国内で現金を使わずに商品やサービスを購入したり、国内の金融機関で振込みや振替えを行ったりするのは全て内国為替。
銀行の為替業務は、預金・貸出業務と並ぶ三大業務の1つなんですね。
一方、通貨の交換が必要な外国為替では「外国為替市場」で異なる通貨の売買が行われます。
この外国為替市場は決まった場所が存在しておらず、24時間取引が可能。
ニューヨーク・東京・ロンドンは、世界三大外国為替市場と呼ばれていますよ。
為替レートとは?
かぶらば先生
為替レートとは、他の国の通貨に交換する時の交換比率の事です。
外国為替市場で、ある国の通貨を他の国の通貨に交換(売買)する際の取引価格(交換比率)が『為替レート(為替相場)』です。
為替レートでは、【113.41-43(ドル/円)】のように表すのが基本。
この買い手が提示するレートを「ビッドレート」、売り手が提示するレートを「オファードレート」と言います。
為替レート【113.41-43(ドル/円)】を例に挙げるなら、"113.41"がビッドレート、"113.43"がオファートレードになりますね。
これを分かりやすく言うと…
「ねぇ…今夜、1ドル=113円43銭で…どう?」
「ヤダっ、ちょっと高いの…1ドル=113円41銭なら買うわ♡」
…という意思を示しているんですよね。
為替が変動すると、どんな影響があるのか?
為替レートは市場の需給の関係によって変動するので、円高ドル安や円高ドル高などの状態になってしまいます。
ここでは、円高や円安になった場合の影響を紹介しておきましょう。
円高の場合
かぶらば先生
円高とは、円の価値が高まる事です。
仮に1ドル=110円から1ドル=105円に変動した場合、円でドルをより安く買えるようになるので、円の価値は上がった事になります。
という事は、海外製品が安く買えるようになる円高は、輸入業者にとっては嬉しい状況。
輸入品が安くなったり、お得な価格で海外旅行に行けるようになったりする可能性があるワケですね。
一方で輸出業者が海外で得た外貨は、円高になると円に換金した時に金額が減ってしまいます。
特に自動車や電化製品などを輸出している企業は、売上高が減りやすくなってしまうんですね。
円安の場合
かぶらば先生
円安は、円の価値が低くなる事です。
円安は円高とは真逆の状況の事で、外貨を買う場合、円高の時よりも余計に円を支払わなければいけません。
これは輸出にとっては嬉しい状況になるんですが、輸入業者は損をしやすくなってしまいます。
生活面でも、輸入品や海外旅行などが値上がりする事になりますね。
ちなみに、円安になると外貨1単位あたりの円貨額が高まるので、外貨を持っている場合には円に換金する事で利益を得られます。
この為替レートの変動によって増えるお金が『為替差益』で、減るお金が『為替差損』と言いますよ。
外国為替の動きに影響を受ける金融商品は?
為替についてよく知っておけば、外国の金融商品に対する投資も検討しやすくなります。
そこで、外国為替を活用したり、為替の動きに影響を受ける代表的な金融商品を見ていきましょう。
外貨預金
かぶらば先生
外貨預金とは、ドルやユーロなど外国の通貨で預金する事です。
外貨預金は、預金した国の金利が適用されるので、金利による利益を得られるというメリットがあります。
超低金利が続く現在では、日本の銀行にお金を預けていても、ほとんど利息は得られないでしょう。
その点、海外には日本の何倍もの金利で運用できる国も多く、「えっ、ヤダ…こんなに…!?」と言えるくらい日本では考えられないほどの利息を得られる可能性があります。
また、為替変動による利益を狙える点も魅力です。
円高の時に外貨へ換金して外貨預金を行い、円安になった時に円で引き出せば、為替差益を得る事ができます。
その代わり、預金をした時よりも円高になってしまうと、円に換金した時に金利で得られた利益よりも為替差損の方が大きくなってしまうリスクもありますよ。
外貨建てMMF
かぶらば先生
外貨建てMMFとは、外貨で運用される投資信託の事です。
外貨建てMMF(マネー・マーケット・ファンド)は、格付けの高い短期証券や債券などで運用されるので、比較的に言って安全性が高いのが魅力です。
また、外貨預金と比べて為替手数料が安いといった特徴もありますね。
ただ、投資信託なので元本の保証があるワケではなく、保有期間中に信託報酬がかかってしまいます。
外貨預金と同様に、為替変動による為替差益を期待できる代わりに、為替リスクがあるという事は覚えておきましょう。
外国株式
かぶらば先生
外国株式とは、海外の企業が発行する株式の事です。
日本企業の株式投資と同じように、売買や配当による利益の獲得が狙える、外国投資。
海外にはグローバルな事業展開をしている企業が多く、成長を見極められれば大きな利益が期待する事が可能です。
でも発行元の国の政治・経済状況が悪化した場合には、投資した資産価値が大幅に下がってしまう可能性が。
また、円高になった場合に売却時の株価自体は上がっていても、円に戻したときに為替差損が発生してしまう点にも注意が必要ですね。
FX
かぶらば先生
FXとは、為替取引を証拠金で行う取引の事です。
FX(外国為替証拠金取引)は、証拠金として支払う金額の最大25倍ものお金を動かして取引できます。
外貨預金で100万円を運用しようとする場合は、円で100万円を用意しなければならないのですが…
FXなら100万円÷25=4万円の資金があれば、100万円分の為替取引を行えるワケですね。
しかも他の外貨投資より低コストで取り組めて、24時間いつでも取引ができるというのもFXの魅力です。
ですが大きな利益を狙える分、損失も大きくなりやすいです。
よく「FXで大損した…」というのは、こういう事が関係しているからなんですね。
為替と株式の違いと関係性
ここまで説明すると「ん?為替と株式って同じなんじゃない?」と感じてくると思います。
そこで為替と株の違いと、その関係性を見てみましょう。
為替と株の違い
為替とは、直接に現金を贈らなくても現金の受け渡しを完了される事で、投資の世界では外国為替を指す場合が多く、投資対象は主に国が発行する通貨です。
一方、株式とは株式会社が発行する証券の事で、会社の権利の一部を株券として売り、出資者が株式を購入して株主の権利を獲得します。
その集めたお金を企業活動に投資して、利益を増やせれば、株主に配当金として還元します。
つまり、為替は国と国のお金を交換する事で、株式は会社の権利といった違いですね。
為替と株の関係
為替と株の関係を、外国為替市場と輸出業者の例で挙げてみましょう。
為替と株の関係イメージ
円高の場合
外国為替市場
為替の相場が変動して「円高」になりました!
⇩
輸出業者
大量に輸出しても、円に換金すると大損失!
⇩
輸出業者の株価が急落!
円安の場合
外国為替市場
為替の相場が変動して「円安」になりました!
⇩
輸出業者
大量に輸出して、円に換金すると大きな利益!
⇩
輸出業者の株価が急上昇!
極端な例ですが、為替の変動によって業者の利益が大きく変わってしまい、その結果、企業の株価も変動してしまうという事なんですね。
これは私たち消費者にも影響があり、最終的に経済状況を脅かしてしまう事態にもなりかねません。
何事にも、ほど良いバランスが必要というワケなんですよね。
まとめ
さて、今回は『私たちの生活にも影響が!為替の内容や株式との違い&関係性を解説』と題して、為替が与える影響や株との違いなどを紹介しました。
この記事をまとめると以下の通り。
・ 外国為替市場で通貨の交換を行う際の為替レートによって円高・円安になる
・ 外国為替の動きに影響を受ける金融商品がある
・ 為替は国と国のお金を交換する事で、株式は会社の権利という違いがある
・ 為替の変動によって業者の利益も変わり、株価にも影響が出る
・ 外国為替の動きに影響を受ける金融商品がある
・ 為替は国と国のお金を交換する事で、株式は会社の権利という違いがある
・ 為替の変動によって業者の利益も変わり、株価にも影響が出る
為替の変動によって円高や円安が起こるのですが、世界の政治経済の動向次第で大きく動く事もあるんですね。
為替の変動で企業の株価も大きく変動してしまい、結果、私たちの生活にも影響を及ぼしてしまいます。
為替の仕組みをしっかりと理解し、為替リスクを勘案して対策を行うようにしましょう。
かぶらば先生
これからは為替の変動についても、しっかり情報をキャッチするようにしましょう。