先物は怪物!?日経平均先物の特徴とそのメリット・デメリット

カブエ
日経平均先物って何なの?
よく分からないから、特徴とか知りたいんだけど…。

カブラバ先生
日経平均先物ですか…。
それではこの特徴などを知っていきましょう。
個人投資家が取引できる先物取引の1つに「日経平均先物」がありますよね。
名前くらいは聞いたことがあるかもしれませんが、これがどんな先物取引なのかはよく分からないという人は多いのではないでしょうか。
「先物は怪物」という言葉もあります。
知識もないのに実践して、大きな損失が出てしまっては大変ですよね。
そんな事にならないためにも、今回は『先物は怪物!?日経平均先物の特徴とそのメリット・デメリット』と題して、日経平均先物の特徴や、日経平均先物のメリットとデメリットについて紹介していきましょう。

日経平均先物とは?

カブラバ先生
日経平均先物とは、日経平均株価を対象とする先物取引の事です。
あらかじめ決められた商品を決められた期日(満期日)に決められた価格で取引する事を先物取引と言うのですが…
この先物取引の対象を日経平均株価にしているのが日経平均先物取引で、日経225先物とも呼ばれています。
特徴としては、以下の通り。
日経平均先物の特徴
日経平均下落時にも利益が出せる
日経平均の1,000倍が取引単位
夜間でも取引ができる
少ない資金で大きく稼げる
証拠金が必要
取引期限が決まっている
確定申告は必須項目
この他にも、銘柄を個別に選ぶ必要がない手数料が信用取引に比べて安いなどが挙げられますね。

日経平均の下落時も利益が出せる

そもそも日経平均先物とは、将来の日経平均株価が上がるか下がるかを予想していく先物取引です。
先物取引の特徴は商品価格が下落した場合でも利益が出せるという事。
たとえば、日建平均が1万6,000円の時に下落するのを予想して、売りの注文を出したとしましょう。
1万5,000円に下落した時に買い戻しの注文を出せば、差額の1,000円が利益となりますよね。
このように売りからでも利益が出せるのは信用取引の場合と同じです。
ただ違うのは、日経平均先物では金利や貸株料といった手数料が不要だという点。
取引手数料だけで売買できてしまうんですよね。

日経平均の1,000倍が取引単位

日経平均先物では、日経平均を1,000倍した数値が数値が取引単位になっています。

仮に日経平均が1万円だったとすると、1枚の裁定取引金額は1,000万円となるワケですね。

ただ、取引金額1,000万円と聞くとあまりに大金過ぎて「いやっ…そんなの…ムリだよぉ」と感じると思います。

でも日経平均先物には証拠金取引制度があるので、もっと少ない金額で売買ができますよ。

日経平均先物は証拠金が必要

日経平均先物は証拠金取引となっています。

これは「一定の証拠金を先物口座に担保として預ける事で、より高額な取引が可能になる」というものですね。

"日経平均先物の場合は1枚あたり750,000万円(SBI証券:2018/12/3)だった"というように、必要な証拠金は先物取引の種類によって変わってきます。

ちなみに、日経平均先物miniだと必要証拠金が10分の1なので、1枚あたり750,000万円の条件なら75,000円あれば取引ができます。

この場合、1万円以下の金額で200万円を超える取引ができ、レバレッジは20倍以上なので、とても効率性が良いと言えますね。

ただし、損失が大きくなり預けた証拠金が必要額を下回ってしまった場合は「追証」をする必要があります。

追証とは委託保証金を追加で差し入れなければいけない状態の事。

追証できないと、強制決済(ロスカット)されてしまうので注意が必要ですよ。

少ない資金で大きく稼げる!

日経平均先物の魅力は、何と言っても少ない資金で大きな利益を上げられる事ですね。

日経平均株価の値動きの最小単位は銭単位なのですが、日経日金先物の場合は10円単位で動きます。(miniの場合は5円単位)

取引単位が日経平均株価の1,000倍なので、10円の値動きは1万円の変動を意味します。

…という事は、もし平均株価が1万5,000円の時に買い、1万6,000円になった時に売却すれば、1,000円×1,000倍=100万円の利益になるワケです。(miniの場合は日経平均の10分1なので、10万円)

たった1,000円値動きしただけで100万円ですよ!

これを知ってしまうと、夢が広がりますよね♪

ただし、この逆のケースもあり得るので注意は必要です…

夜間も取引ができる

日経平均先物は以下の時間で取引が可能です。

日経平均先物の取引時間
日中8時45分~15時15分
夜間16時30分~翌日5時25分
休日土日

一般的な株取引だと11時30分~12時30分はお昼休みなのですが、日経平均先物のには昼休憩なんてものはありませんし、夜間の取引だってできるんです。

昼間働く企業戦士サラリーマンでも日経平均先物なら、無理なく取引を行う事が可能という事ですね。

取引期限が決まっている

現物取引の場合、1度購入した株式はいつまで保有していても構わないのですが…

先物取引の場合は、取引期間が決まっています。(※取引期限が終了する月を限月と言い、日経平均先物ラージの場合は3カ月単位、miniの場合は1ヶ月単位)

取引できる最終日(満期日)は「SQ日」とも呼ばれ、各限月の第2金曜日がSQ日に設定されています。

このSQ日までに決済ができない場合は、SQ値で強制決済(ロスカット)されてしまうので十分に注意しておきましょう

カブラバ先生
SQ値とは、特別清算指数とも呼ばれ、日経平均株価の終値をもとに算出される値の事です。
3月・6月・9月・12月はメジャーSQ、それ以外の月はマイナーSQと言われていますよ。

確定申告は必須項目

日経平均先物では、確定申告は必須項目です。

日経平均先物で発生した損益は「雑所得」として扱われ、20.315%の税金がかかってしまいます。

しかも日経平均先物には、NISAのように「特定口座(源泉徴収あり)」というものがなく、NISA口座にも非対応のため、確定申告をしなければいけません。

確定申告をすれば、3年間は繰越控除が可能ですし、大きな損失が出たとしても、翌年に利益を上げれば相殺する事だってできます。

さらにFXで発生した損益も確定申告で合算が可能なんです。

確定申告をするのは面倒くさいとは思いますが、確定申告は必ずやっておきましょう。

日経平均先物のメリットとデメリット

日経平均先物には現物取引にはないメリットも多いのですが、デメリットも当然あります。
ここでは、日経平均先物のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

日経平均先物のメリット

"日経平均先物の特徴"と少し被るものがありますが、このメリットは以下のようになります。

日経平均先物のメリット
・ 少ない資金で大きな利益を得る事が可能
・ 相場の下落時にもチャンスがある
・ 面倒な銘柄選びをする必要がない
・ 倒産リスクがない
・ 夜間も取引できる

少ない資金で大きな利益を得る事が可能

日経平均先物取引は日経平均株価の1,000倍の値段の取引を少額の証拠金をもとに行え、値動きが少し動いただけで大きな利益を得る事が可能です。

相場の下落時にもチャンスがある

日経平均先物取引は将来の日経平均株価が「上がるか」「下がるか」を予想する取引です。

「買い」からでも「売り」からでも取引ができるので、相場の上昇時・下落時のどちらにもチャンスがあります。

面倒な銘柄選びをする必要がない

日経平均株価を対象としているので、株式投資のように個別銘柄を分析したり、選別したりすると、面倒な銘柄選びをする必要がありません。

倒産リスクがない

日経平均先物は、日本の痛覚的な企業225社の株価から算出された日経平均株価をベースにした取引で、225社に分散投資しているのと同じ効果を持っています。

たとえ1~2社倒産したところで全体の数%の影響しかないので、倒産リスクは最小限に抑えられます。

夜間も取引できる

日中の取引時間だけではなく、ナイトセッションの間も市場の取引が可能です。

NY時間は特に取引が活発ですよ。

日経平均先物のデメリット

次に日経平均先物のデメリットについて見てみましょう。

日経平均先物のデメリット
・ 元本保証がない
・ 期限の設定がある
・ 大きな損失が出る事がある
・ 長期投資には向いていない

元本保証がない

証拠金取引のため、FXなどと同じように元本が確実に守られているわけではありません。

相場が急変した場合は、ロスカットが発動して自動的に損失が確定してしまいます。

期限の設定がある

日経平均先物では期限が決まっていて、期間内ならいつでも取引できますが、期限が来ると自動的に決済されてしまいます。

多きな損失が出る事がある

レバレッジ取引なので、少ない証拠金で大きな利益を狙えますが、大きな損失が出るリスクがあります。

値動きによっては、証拠金以上の損失が出る可能性があります。

長期投資に向いていない

日経平均先物は、デイトレードのように少しでも利益が出たら反対売買して、含み損を獲得するのが鉄則。
夜寝ているうちに何らかの問題で大幅に下落しても対処できません。
ポジションを1日以上保有する事は危険行為とも言えるので、長期投資には向いていないでしょう。

日経平均先物ラージとミニ(mini)の違いは?

日経平均先物には「日経平均先物(ラージ)」と「日経平均先物ミニ(mini)」の2種類があり、必要証拠金や満期日などが違ってきます。
日経平均先物ラージとミニ(mini)の違い
ラージ ミニ(mini)
必要証拠金 60~70万円程度 6~7万円程度
取引単位 日経平均株価の1,000倍 日経平均株価の100倍
手数料(片道) 200~400円 25~50円
呼び値単位 10円 5円
限月(満期日) 3・6・9・12月 毎月

開始当初はラージしかありませんでしたが、一般の投資家でも参加しやすいように2006年7月18日からミニ(mini)がスタートしました。

ミニ(mini)は必要な証拠金や取得単位がラージの10分の1。

そのため、初心者の人はラージよりもミニ(mini)から始めるのが良いですよ。

まとめ

今回は『先物は怪物!?日経平均先物の特徴とそのメリット・デメリット』と題して、日経平均先物の特徴や、日経平均先物のメリットとデメリットについて紹介しました。
この記事をまとめると以下の通り。
日経平均先物は、日経平均株価を対象とする先物取引
少ない資金で大きく稼げるが、値動きによっては大きな損失が出る
夜間も取引できる
初心者は日経平均先物ラージよりもミニ(mini)がオススメ
「先物は怪物」とは言いますが、しっかりと日経平均先物についての特徴やメリット・デメリットを知っておけば、上手く実践する事ができます。
今回紹介した内容を頭に入れて、日経平均先物にチャレンジして下さいね。

カブラバ先生
まずは、日経平均先物ミニ(mini)から始めてみましょう!
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